今回は1つの自殺がきっかけで、他の人までも自殺してしまう心理「ウェルテル効果」について紹介します。
- 自殺が相次いでいる謎が知りたい
- ウェルテル効果って何?
- どうしてあの人が後追い自殺したのか知りたい
自殺の連鎖「ウェルテル効果」について早速紹介していきます。
ウェルテル効果とは
ウェルテル効果とは、マスメディアの報道に影響されて自殺が増える現象を指す。
「ウェルテル」は、ゲーテ著の『若きウェルテルの悩み』(1774年)に由来する。本作の主人公、ウェルテルは最終的に自殺をするが、これに影響された若者達が、彼と同じ方法で自殺した事象を起源とする。
ウェルテル効果は別名「模倣自殺」と呼ばれる。
Wikipedia
ウェルテル効果を受けやすい人
ウェルテル効果を受けやすい人としては、以下の4つに当てはまる人が、効果の影響を受けやすいです。
ウェルテル効果を受けやすい人 4選
- 若い人
- 故人の知人・仕事仲間・ファン
- メンタルが弱い人
- 自殺願望がある人
この4つに当てはまる人ほど模倣自殺を起こしやすいです。
実際にあった自殺の連鎖
1.三浦春馬の首つり自殺
2020年7月18日に人気俳優の三浦春馬さんが、首をつって意識不明の重体で見つかりました。病院に搬送されましたが、その後死亡し、検視の結果、死因は自殺ということが判明しました。
三浦春馬さんが亡くなったのち、人気女優の竹内結子さんも後追いのかたちで自殺してしまいました。
竹内結子さんは亡くなる前、三浦春馬さんの自殺報道を1日中見ていたという旦那さんからのリークにより、ウェルテル効果で後追い自殺をした可能性が高いです。
そして何よりもこの自殺報道後、2020年7月と8月の自殺数が若者を中心に急増してしまい、前年の2019年7月〜8月に比べて、自殺数なんと4割増加してしまう結果になりました。
2.太宰治の玉川入水自殺
1948年6月19日「人間失格」や「斜陽」の著者である、小説家の太宰治が入水自殺をしました。
この自殺報道後、多くの人が後を追って入水自殺をしています。
他にも、マリリン・モンローやhideが自殺した際にも、多くの模倣自殺が流行りました。
自殺連鎖をさせない為には
知名度の高い人が亡くなった報道は、せざるを得ないところだと思います。
しかしあまりにも大きく報道してしまうと、ウェルテル効果で自殺連鎖になってしまうことから解決方法は次の4つだと思います。
- 自殺対策や支援先へのアクセス方法を掲示する
- 影響を受け過ぎない強い精神力をもつこと
- 「ウェルテル効果」を知り理解すること
- メディアが、知名度から計算して報道する情報やを調整すること
上から順に優先して行わなければならないことだと感じます。
正直なところ4番に関しては難しいので、結局は自分で行動していくしかありません。
厚生労働省からメディアへの呼びかけ
実は、マスメディアの報道によって自殺連鎖を生み出さないように、厚生労働省が呼びかけを行っています。
厚生労働省の自殺対策
このホームページにも書いてある通り
- どこに支援を求めるかについて正しい情報を提供すること
- 自殺と自殺対策についての正しい情報を、自殺についての迷信を拡散しないようにしながら、人々への啓発を行うこと
- 日常生活のストレス要因または自殺念慮への対処法や支援を受ける方法について報道すること
- 有名人の自殺を報道する際には、特に注意すること
- 自殺により遺された家族や友人にインタビューをする時は、慎重を期すること
- メディア関係者自身が、自殺による影響を受ける可能性があることを認識すること
- どこに支援を自殺の報道記事を目立つように配置しないこと。また報道を過度に繰り返さないこと
- 自殺をセンセーショナルに表現する言葉、よくある普通のこととみなす言葉を使わないこと、自殺を前向きな問題解決策の一つであるかのように紹介しないこと
- 自殺に用いた手段について明確に表現しないこと
- 自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと
- センセーショナルな見出しを使わないこと
- 写真、ビデオ映像、デジタルメディアへのリンクなどは用いないこと
事細かに説明されていますね
おわりに
今回は「ウェルテル効果」についての紹介でしたがいかがでしたでしょうか。
記事のまとめ
ウェルテル効果とは、マスメディアの報道に影響されて自殺が増える現象を指す。
- 若い人
- 故人の知人・仕事仲間・ファン
- メンタルが弱い人
- 自殺願望がある人
- 三浦春馬の首つり自殺
- 太宰治の玉川入水自殺
- 自殺対策や支援先へのアクセス方法を掲示する
- 影響を受け過ぎない強い精神力をもつこと
- 「ウェルテル効果」を知り理解すること
- メディアが、知名度から計算して報道する情報やを調整すること