このページでは、タルムードにでてくる「母鳥と三羽の雛」の説話をご紹介したいと思います。
あなたは、自分が今まで学んできたことや良かったことは、将来誰の為に活かしますか?
すぐに答える事が出来ても出来なくても、きっと教養になるストーリーです。
- 何のために日々学んで生活しているのか
- 教育の本質が分からない人
「母鳥と三羽の雛」のストーリー
では早速、「母鳥と三羽の雛」の話のストーリーをご紹介します。
鳥の巣が大嵐に巻き込まれ、このままでは巣だけではなく3羽の雛も地上に落下してしまう危機が迫っていた。
このままではまずいと思った母鳥は、雛たちを避難させることにしました。
しかし大雨と強風の中、1度に3羽の雛は運べないので、母鳥は1羽ずつ運ぶことにしました。
まずは、一羽の雛をくわえ、母鳥は嵐の中を巣から飛び立ちます。
海を横断している途中で、母鳥はヒナに質問しました。
私のかわいい子供よ、母さんは命がけでお前を助けようとしているが、お前はその代りに何をしてくれるか?
1番目のヒナ
すると、くわえていた雛はこう答えました。
母さん、こんな大嵐の状況でそんな考えている暇はありません。早く私を安全な場所まで運んでくださいな。
その答えを聞いた瞬間、母鳥はその雛を海に落としました。
2番目のヒナ
母鳥は再び巣に戻り、1羽の雛をくわえ、嵐の中を飛び立ちます。
次の雛にも同じ質問をすると、雛鳥はこう答えました。
母さん、まずは安全な場所に運んでください。そうしたら必ず私は、毎日餌を運んで来て、母さんに恩返しをします。
それを聞いた母鳥は、またもやその雛も海へ落としました。
3番目のヒナ
母鳥は再び巣に戻り、最後の1羽の雛をくわえ、嵐の中を飛び立ちます。
最後の雛にも同じ質問をすると、雛鳥はこう答えました。
母さん、私は母さんが私にしてくれたことを、必ず私の子供にも同じことをするつもりです。
これを聞いた母鳥は、この雛を安全な場所に無事送り届けましたとさ。
Q. どうしてこの雛だけ海に落とされなかったのか
もし母鳥と同じような質問をされたとき、あなただったらどんな回答をしますか?
考えてみよう
- どうして最後のヒナだけは海に落とされなかったのか
- この説話で伝えたいことは何か
ちなみに最初に聞いた時、私は2番目のヒナと同じ回答でした。
教育の本質
教育とは、「教育することを教育する」こと
この説話で伝えたいことは、学びや教訓などは次世代の為に受け継いでいくことを説いています。
ただ教えればいいってものではなく、また次その次にまで教訓が受け継がれるように教育すること。
「自分が子供の頃、相手にされてよかったなと感じことを、自分の子供にも同じことをする」ことを繰り返していくと、その価値観が長く語り継がれていくようになります。
3羽が象徴していたもの
この3羽が象徴しているのは、「自分がやってもらったこと対して、次は誰に与えていたのか」という象徴です。
それぞれが象徴しているもの
- 1羽目-「こんな大嵐の状況でそんな考えている暇はありません」
- 自分の為
- 2羽目-「母さんに恩返しをします」
- お世話になった前世代の為
- 3羽目-「私の子供にも同じことをするつもりです」
- これから社会にでる次世代の為
おわりに
タルムードの「母鳥と三羽の雛」はいかがでしたでしょうか?
私は、自分が知って良かったと思った知識は、知りたい人だけが知ればいいと思ってました。
しかしこの話を聞いて、知識や教訓は積極的に共有しなければいけないと考えさせる内容です。
教育とはなにか、教育の本質を学べるきっかけになればと思います。
タルムードの話